伊興の学校給食の歴史
学校給食は、1943(昭和18)年の終わりごろから始まりました。戦争が進むにつれて配給の食べ物だけでは足りず、お腹をすかせた子どもたちが増えてきたからです。はじめはご飯でしたが、やがて玄米パンのような黒くて丸いパンになりました。それも、戦争が激しくなり1944(昭和19)年の途中からはなくなります。

1945(昭和20)年、戦争が終わったばかりの頃、食べ物がなくて食べたくても食べられない、学校に来ることもできない子どもたちが増えました。そこで、なんとかしようと1947(昭和22)年に再びおかずだけの給食が始まります。外国の連合軍、ユニセフ、ララ物資による脱脂粉乳とお汁だけの給食でした。脱脂粉乳とは粉ミルクのことです。とかして温めるのですが独特の舌触りと匂いがありました。

伊興小では4月20日に給食が始まりましたが、主食が無いのでご飯などは家から持ってくることになっていました。しかし、米が手に入らないのでほとんどはさつまいもです。さつまいもすら持って来られない児童もいました。

1950(昭和25)年になり、ようやく今と同じようにおかず、主食、牛乳の給食が始まりました。しかし、現在の給食とは違いたいへん粗末なものでした。
パン、おかず、ミルクの給食