大正時代の伊興小のようす
「大正10年尋常5.6年生と思われる。校舎の玄関口にて」
かすりの着物を着て下駄を履いて、ふろしきに勉強道具を包んで学校に行っていました。複式学級で2学年が一緒に勉強していて、先生は授業中には大変厳しかったですが、親か家族のようでした。

国語の教科書は国語読本(とくほん)といい、1学年に2冊。1年生に入学して初めて使う教科書は全文カタカナでした。「ハナ」「ハト、マメ、マス」から始まり「モモタロウ」で終わっていました。

2冊目から漢字やひらがなを習うのです。家に帰れば田畑の手伝いをいいつけられるので勉強は学校でしかできませんでした。赤ん坊を背負って学校に来る女の子もいました。