事業計画
(2016年までの活動の概要)
大谷田小学校開かれた学校づくり協議会運営委員会は、4年間、個々の児童の具体的な夢や希望の実現支援を目標に掲げ、「先生の支援」を主軸に活動に取り組んできた。先生方の日常業務の負荷とならないこと、極力、先生方の規定業務時間内での活動に留めることを銘記した。
1.「先生支援」と、その「見える化」活動
●企画や予算用途につき先生方の希望・要望を中心に検討する仕組みづくり。
●学習規律や基礎学力・体力の育成における先進的な教材・機材の導入。
●新任副校長先生を主体とした企画や授業の実施支援。(企画体操、企画競技)
●家庭や地域に顔が見えにくい専科教諭を主役とした施策。
・「ギャラリートーク」 図工専科教員が展覧会を案内(対地域・保護者)
・「ミニコンサート」 音楽専科教員が金管バンドの児童・講師とともに演奏会
●先生対象の授業力向上研修会を実施(講師派遣/隣接校との共同実施)。
●「児童支援」とともに「先生支援」を大きく明示した広報チラシの継続的配布(対
家庭)。
2.直接的「児童支援」活動
●人的資源状況から、学校だけでは実現が難しく、かつ時流も採り入れた取組・授業。
・サッカー サッカー指導員である協議会委員を通じたプロ選手講師の招へい
・ダンス プロ講師による全校授業実施から保護者・地域に開いたイベントへ拡大
・パティシエ 保護者であるプロパティシエを講師とした土曜事業
・算数難問教室 東京大学教育学部生による6年生授業
・金管バンド 専門講師の招へい
3.環境整備活動
●ホームページを重視し、デザイン・レイアウトの継続的整備と不断の情報アップ。
●学校評価調査の定例化とマークシート・システムの導入。
●校庭改修に関わる地域合意形成(協議会を主導)。
●「あいさつ日本一」スローガン、ツール作成、保護者対象の「あいさつ運動」。
(2016年までの活動の具体的な成果)
1.定量的成果
・学校評価(対保護者調査による)の継続的かつ上限までの向上を達成。
・区学力調査通過率を年々向上させ、本年は極めて高い数値を記録
・体力測定結果を年々向上させ、本年は東京都平均値をほぼ全ての項目でクリア。
・情報集積のIT化により資料作成時間の大幅軽減。
・学校評価に関わる調査作業時間の大幅軽減、評価検討時間の増加。
2.定性的成果
・先生方のモチベーションアップ。
・学校(先生)と家庭・地域のコミュニケーションの活性化。
・地域人材情報を収集したデータベース完成。
・あいさつ重視姿勢の保護者への浸透。
・学校、家庭、地域の連携の結節機能としての実感。
(今後の活動の方向性)
4年間の取り組みを通して、どんな学校課題が生じても、運営委員会が学校、家庭、地域社会の連携の中心となって何らかの具体的な対応ができる組織になり得たと認識している。
しかし、この認識の自覚は学校と活動関係者に限定されたものであると想定されている。
1. 学校(先生)支援の強化
今後は、これまでの活動はもとより、いまだ「コミュニティ・スクール」の認知が行き届いていない家庭や地域への活動訴求を通じて、より広い見地から学校(児童・先生)を支える力を集めていきたいと考える。
2. 家庭・地域支援
また、学校外から学校に対しての要望・希望を集約し、スムーズに検討できるような仕組みを考えて構築したい。
(その他アピールしたいこと)
・運営委員会は、校長先生、副校長先生の問題意識を共有し、できるだけ支援してきた。また、彼らを通じて一般の先生方の状況や課題、要望・希望を把握し支援することに一意専心してきた。コミュニティ・スクールの活動にあたって、最も大切にしてきたのは、先生方への支援を最大化することが児童支援に一番効果的かつ効率的だと考えてきたからである。
・一方で、先生方との信頼関係があってこそ、家庭・地域の要望が学校に最もよく伝わる状態を創りだすと考えている。
・児童の課題を考える上で、先生と同時に大切なのは保護者であると認識する。保護者に対する働きかけも、「あいさつ運動」からさらに拡大して目を向けていきたい。
地域社会は、児童だけでなく、保護者を育て家庭を育てる力にもなりうるとの仮説をもって、当会では今後の取り組みを考えていきたい。
・活動にあたっては、これまでも、先生方の日常業務の負荷とならないこと、先生方の規定業務時間内での活動に留めることを守ってきた。今後も、この姿勢に変化はない。