鹿浜菜の花中学校

校長日記

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2020年7月29日(水)
黙々と

本校1階には特別支援学級7組の教室があります。今年度は28名の生徒が在籍し、6名の教員が担任をしています。区内でもかなり規模の大きな学級です。

昨日授業の様子を見に行くと、黙々と作業に励む姿がありました。上の写真は1年生の作品です。
工作用紙を丁寧に切り取り、恐竜の化石模型を作っていました。廊下にはすでにできあがった作品が展示してあります。7組の保護者の皆様は三者面談で来校した際にご覧になったことでしょう。

思えば今年度は、こうした作品を多くの方々にご覧いただく機会を設けることが困難な状況です。運動会、学習成果発表会は中止とさせていただきましたから、生徒の日頃の学習の成果をお披露目することができません。
それでも7組の生徒の皆さんは、黙々と作業に打ち込み、素晴らしい作品を仕上げています。これはもちろん、7組に限ったことではありません。発表の場があるから頑張るとか、競い合う機会があるから団結する、というものではなく、毎日の学習活動を一生懸命頑張ることそのものを大切にしてくれている、と改めて実感しました。

これは指導する先生方も同じです。中学校の授業は「高校受験のために行っている」のではありません。一人でも多くの生徒に、自分の受け持っている教科を好きになってほしい、興味をもってほしい、それは生きていく上で必ず役に立つ、という信念とプライドを持って授業を行っています。
7組で行っているこの作業も「将来、恐竜の化石模型を作成する会社に就職させる」ために行っているのではありません。

作業を黙々と行うことで集中力が身に付く
丁寧な作業をすると作業効率が上がる
道具を扱うスキルが身に付く

など、作品を作ることを通して身に付けさせたい力があるという信念を持って指導に当たっています。

黙々と作業に集中している7組のみなさん、きっとできあがった作品だけでは表現できないほどの力が身に付いていますよ!