|
「結局、よいことをしたと自慢したいだけか」と思われることを覚悟の上で…
昨日午前中は区役所に出張でした。到着がちょっと早かったので、ロビーでお茶を買って一息ついていると、、、
庁舎ホールに上がる大階段の方から、正面入口に向かって一人の男性が歩いてきました。
壁伝いに、白杖を左右にたぐらせながら歩いてきましたので、一見して視覚に障がいのある方だとわかりました。
足取りはしっかりされていたので、最初はそれほど気にもかけなかったのですが、壁伝いに突き当たると、また本の方向へ引き返していきます。
「あれ?」と思い、近づいていくことにしました。大階段まで戻ると、今度は階段沿いに歩き始めました。
「もしかしたら、迷っているのかもしれない」と思い、声をかけてみました。
「お困りですか?」
「いや、大丈夫です」
「どこかお探しですか」
「出口を」
そう聞いた私は、出口まで案内しますよ、と言い、出口につながる点字ブロックへ誘導しました。
「これをたどれば出口です」と伝えると、その方は外に向かって歩いていかれました。
その後私も研修を受けていたのですが…
研修中、ふと気になりました。「出口って、正面玄関でよかったのか?」
区役所1階にはいくつかの出入り口があります。私は自分が入ってきた正面入口が、その方にとっても出入り口だと思い込んでいたのではないか?もしかしたら、他の出口を探していたのかもしれない。
中途半端な案内をしてしまい、かえって混乱させてしまっていたのではないか…。もう少し丁寧に、どこの出口なのか、区役所を出てどこへ向かうのか聞けばよかった…。
後悔先に立たず。
目的地が正面入口であったことを願うばかりでした。
|