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「宇宙飛行士になりたい!」
アポロ11号が月面着陸したとされる1969年ごろ、将来なりたい職業のトップに名を連ねていたであろう「宇宙飛行士」。それから50年経った今、2019年度、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会調べ、小学生「将来なりたい職業」ランキングトップ10にそれはありません。
時代の変化なのか、子どもたちの夢が変化してきたからなのか、はっきりとした理由はわかりませんが、宇宙飛行士はもはや憧れではなくなってしまったようです。
そして、もしかすると「宇宙飛行士」は二度と憧れの職業になることはない、そんな日がきてしまったような気がしました。
つい先日、民間が開発した有人宇宙船「クルードラゴン」が国際宇宙ステーション(ISS)に到着したことは、たくさんのニュースが取り上げています。これまでは国家プロジェクトであり、限られた、しかも選ばれし人しかたどり着けなかった場所に、いよいよ「誰でもいける時代」が到来する。その幕開けのような出来事のようです。
2020年11月18日付、日本経済新聞によると、ISSの商業利用は着実に進んでいるとのこと。NASA(アメリカ航空宇宙局)も試験的とはいいながら、民間人のISS滞在に必要な費用は一人1日あたり約35,000ドル(約365万円)という価格表を公表したといいますから、宇宙旅行はもはや「夢の話」ではなくなったようです。
そうなると「宇宙飛行士」にならなくても宇宙に行けるということになりますから、子どもたちの「宇宙に行きたい」という夢は、宇宙飛行士にならなくても叶えることができるということです。「夢」がもはや現実になりつつあります。
一方でこんなことも考えられます。
ISSは比較的地球から近い宇宙空間を飛行しているそうです。この空間はこれからどんどん商業利用されていくエリアのようで第2、第3の宇宙ステーションも、じきに開発されるかもしれません。そうなると経済効果は計り知れないものがありますから、近い将来、小学生のなりたい職業のトップに「宇宙ステーションの経営者」などが躍りでる日が来るような気がします。
時の移り変わりとともに、夢の移り変わりを感じる「クルードラゴン」のニュース。中学生の皆さんにとっては、もしかすると宇宙産業は身近な職業になる日がきているのかもしれませんね。
テレビCMにも「そうだ、宇宙、行こう」なんていうキャッチフレーズが登場する日も近いかも…
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