鹿浜菜の花中学校

校長日記

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2021年3月9日(火)
10年前の卒業遠足

2011年3月11日朝、当時3年生の担任をした私は、その3年生を引率し卒業遠足に向かっていました。とても天気のよい日だったと記憶しています。それでも朝は少し肌寒さが残っている季節。防寒対策のために厚手の上着を羽織ってきた生徒が多かったと思います。しかし現地に到着してバスを降りる頃には気温も上がり、バスガイドさんからも「日中は暖かくなるようです」と教えてもらったので、多くの生徒たちは上着をバスに残したまま施設へと向かっていきました。

施設内では自由行動でしたから、皆思い思いの場所に散らばり最後の思い出作りをしていました。やがて昼食時間が過ぎ、そろそろ施設を出てバスに向かい、バス内で人員点呼を始めようかと思ったときでした。

今までに感じたことのない大きな揺れが私たちを襲いました。

揺れがおさまりしばらくすると、施設内の建物から外にでるように指示を受けました。
屋外へ出ると、そこには施設を利用していた多くの人々が座り込んでいました。確かその間にも数回、大きな揺れがあったように記憶しています。
大勢の人々が一斉に出口に向かって動き出すことで、パニックになることを防ぐ意図もあったのでしょうか。私たちはその場から動くことが許されませんでした。なので生徒の安否が気になりながらも、やむを得ずそこにいた数名の先生たちと一緒にしばらくそこに留まることにしました。